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クループ症候群について |
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夜間に悪化する病気「クループ症候群」について 「クループ症候群」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?クループ(Croup)とはスコットランドの言葉で〔しゃがれた声で鳴く〕という意味があります。その意味通り、犬やあしかが鳴いているような甲高い咳、声かれといった症状を示し、夜間に症状が悪化するのが特徴であることから慌てて夜間救急を受診するケースも少なくありません。 原因の大半はウィルス感染にともなうものですが、稀に細菌感染によっても起こります。これらがノドの奥にある喉頭(こうとう)というところに炎症を起こすことで発症します。 小さなお子さんは未だ喉頭の内腔が狭く、組織が未熟なことでむくみやすい傾向があります。それ故に空気の通り道が狭くなりやすく、感染しやすいのです。 経過はくしゃみ、鼻水や鼻づまり、ノドの痛みなどの風邪症状から始まり、しだいに声がかすれて特徴的な咳をします。症状がひどくなると息を吸う時にゼーゼーと音がします。発熱は高熱から微熱まで様々です。 治療は、喉頭の炎症を抑えるお薬を使用します。ステロイドと呼ばれるお薬です。軽症から重症までの全ての患者さんで有効性が認められています。吸入、筋肉注射、飲み薬、点滴などの投与方法があり、どの方法でも効果はありますが、吸入は他の投与法に比べて若干効果が落ちます。 自宅で出来る事としては、なるべくお子さんを興奮させたり、泣かせたりしない事。これらは喉頭の炎症を増強させます。水分を多くとることも重要ですし、呼吸をするのが苦しそうな時は上体を起こすことも有効です。 蒸気を吸う治療法が昔から行われていますが、最近の研究では思ったほど効果がないことが証明されています。蒸気を吸う事自体には喉頭の炎症を改善させる効果はありません。しかし、気道からの分泌物が粘り気のある場合、それをやわらかくして排出させやすくする作用があるためにお子さんが嫌がらず、泣かなければ試してみる価値はあると思います。 症例の8割は軽症で2〜7日程度で症状が改善しますが、約5%の症例では入院治療も必要となってきます。 風邪症状の後に、お子さんの声がかすれたり、いつもと違う咳が出てきたと感じた時はクループ症候群を疑い、昼間はたいしたことがないと思っても夜間に悪化する事も多いので、早めに医療機関を受診するようにしましょう。 2008年 3月 AsiaX 掲載 Dr. 池原 泰彦 |